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『消える分数の魔法!』部分分数分解のパズル
算数
12歳
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Cue Official
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次の分数の足し算を工夫して計算してみましょう。
1
1
×
2
+
1
2
×
3
+
1
3
×
4
+
1
4
×
5
+
1
5
×
6
\frac{1}{1 \times 2} + \frac{1}{2 \times 3} + \frac{1}{3 \times 4} + \frac{1}{4 \times 5} + \frac{1}{5 \times 6}
1
×
2
1
+
2
×
3
1
+
3
×
4
1
+
4
×
5
1
+
5
×
6
1
この計算を、すべて通分して解こうとすると、分母がとても大きくなり計算が大変です。しかし、それぞれの分数を「ある引き算の形」に分解するという工夫をすると、途中の数字が次々と消えて、驚くほど簡単に答えを求めることができます。この式の計算結果として正しいものはどれでしょうか。
ヒントをみる
1
6
\frac{1}{6}
6
1
1
3
\frac{1}{3}
3
1
5
6
\frac{5}{6}
6
5
1
120
\frac{1}{120}
120
1
Learning Guide
この問題をもっと深く学ぶ
詳細解説
この計算テクニックは「部分分数分解(ぶぶんぶんすうぶんかい)」、英語では「テレスコーピング・サム(望遠鏡和)」と呼ばれます。折りたたみ式の望遠鏡を縮めるように、長い式がキュッと短くなる様子に由来しています。 **【考え方のステップ】** 1. それぞれの分数に注目します。例えば
1
2
×
3
=
1
6
\frac{1}{2 \times 3} = \frac{1}{6}
2
×
3
1
=
6
1
です。 2. これを
1
2
−
1
3
\frac{1}{2} - \frac{1}{3}
2
1
−
3
1
という引き算に変形してみましょう。通分すると
3
6
−
2
6
=
1
6
\frac{3}{6} - \frac{2}{6} = \frac{1}{6}
6
3
−
6
2
=
6
1
となり、確かに元の分数と同じ値になります。 3. すべての分数をこのルールで分解して、足し合わせます。
(
1
−
1
2
)
+
(
1
2
−
1
3
)
+
(
1
3
−
1
4
)
+
(
1
4
−
1
5
)
+
(
1
5
−
1
6
)
(1 - \frac{1}{2}) + (\frac{1}{2} - \frac{1}{3}) + (\frac{1}{3} - \frac{1}{4}) + (\frac{1}{4} - \frac{1}{5}) + (\frac{1}{5} - \frac{1}{6})
(
1
−
2
1
)
+
(
2
1
−
3
1
)
+
(
3
1
−
4
1
)
+
(
4
1
−
5
1
)
+
(
5
1
−
6
1
)
4. カッコを外すと、
−
1
2
+
1
2
-\frac{1}{2} + \frac{1}{2}
−
2
1
+
2
1
、
−
1
3
+
1
3
-\frac{1}{3} + \frac{1}{3}
−
3
1
+
3
1
のように、打ち消し合うペアが連続して現れます。 5. 結局、最初にある
1
1
1
と、最後にある
−
1
6
-\frac{1}{6}
−
6
1
だけが残り、全体の計算は
1
−
1
6
=
5
6
1 - \frac{1}{6} = \frac{5}{6}
1
−
6
1
=
6
5
になります。 **【誤解しやすいポイント】** 分解するときは、必ず「分母が小さい分数(値が大きい)」から「分母が大きい分数(値が小さい)」を引く順番になっていることを確認しましょう。順序を逆にすると値がマイナスになってしまい、正しく計算が合いません。 **【実生活や社会とのつながり】** 一見複雑で解決が難しそうな問題でも、ルールを見つけて構造をシンプルにすることで、一瞬で解決できることがあります。プログラミングで大量のデータを高速で処理するアルゴリズムを設計する際や、複雑に絡み合った社会の課題をシンプルに整理して解決する際にも、この「構造を捉える力」が非常に役立ちます。
学習ポイント
複雑な分数の計算を「引き算のペア」に分解して簡単にする工夫が学べます。
隣り合う項が次々と打ち消し合う「テレスコーピング(望遠鏡)」の仕組みを理解できます。
パターンを見つけて計算を単純化する、数学的な論理思考力が身につきます。
中学校や高校数学の「数列の和」や「部分分数分解」の基礎に触れることができます。
関連知識
この「部分分数分解」は、高校数学の「数列の和」という単元で本格的に学ぶ内容ですが、算数の基本ルールだけで解けるため、小学生のパズル問題としても非常に人気があります。 さらに、この考え方は「無限」の概念にもつながっています。もしこの足し算を無限に続けていったらどうなるでしょうか?
1
−
1
2
+
1
2
−
1
3
+
1
3
−
1
4
…
1 - \frac{1}{2} + \frac{1}{2} - \frac{1}{3} + \frac{1}{3} - \frac{1}{4} \dots
1
−
2
1
+
2
1
−
3
1
+
3
1
−
4
1
…
と無限に進めていくと、最後に引く数は限りなく
0
0
0
に近づいていきます。つまり、無限に足し合わせると、答えはぴったり「
1
1
1
」に収束するのです。このような無限の美しさを体験できるのも、このパズルの素晴らしい魅力です。
出典
文部科学省「小学校学習指導要領(平成29年告示)解説 算数編」
公益財団法人日本数学検定協会「数検公式テキスト」
参考文献・参考資料
桜井進「面白くて眠れなくなる数学」PHP研究所
G. ポリア「いかにして問題をとくか」丸善出版
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