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ダニエル電池と亜鉛の酸化反応
化学
16歳
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ダニエル電池は、亜鉛板を硝酸亜鉛(または硫酸亜鉛)水溶液に、銅板を硫酸銅(II)水溶液に浸し、これらを素焼き板や塩橋で仕切って接続した一次電池です。この電池を放電させたとき、負極である亜鉛電極で起こる化学反応を示す半反応式として最も適切なものはどれですか。
ヒントをみる
Zn
→
Zn
2
+
+
2
e
−
\text{Zn} \to \text{Zn}^{2+} + 2\text{e}^-
Zn
→
Zn
2
+
+
2
e
−
Zn
2
+
+
2
e
−
→
Zn
\text{Zn}^{2+} + 2\text{e}^- \to \text{Zn}
Zn
2
+
+
2
e
−
→
Zn
Cu
2
+
+
2
e
−
→
Cu
\text{Cu}^{2+} + 2\text{e}^- \to \text{Cu}
Cu
2
+
+
2
e
−
→
Cu
Cu
→
Cu
2
+
+
2
e
−
\text{Cu} \to \text{Cu}^{2+} + 2\text{e}^-
Cu
→
Cu
2
+
+
2
e
−
Learning Guide
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詳細解説
ダニエル電池は、1836年にイギリスの化学者ジョン・フレデリック・ダニエルによって発明された、実用的な化学電池の先駆けです。亜鉛と銅のイオン化傾向(金属が水溶液中でイオンになろうとする性質)の違いを利用しています。 亜鉛は銅よりもイオン化傾向が大きいため、容易に電子を放出して陽イオン(
Zn
2
+
\text{Zn}^{2+}
Zn
2
+
)になります。そのため、亜鉛電極(負極)では亜鉛原子が電子を放出し、水溶液中に溶け出します。このとき放出された電子は、外部回路を通って正極(銅電極)へと移動します。このように、電子を放出する反応を「酸化反応」と呼びます。 一方、正極では、外部回路から流れてきた電子を水溶液中の銅(II)イオン(
Cu
2
+
\text{Cu}^{2+}
Cu
2
+
)が受け取り、金属銅(
Cu
\text{Cu}
Cu
)として析出する「還元反応」(
Cu
2
+
+
2
e
−
→
Cu
\text{Cu}^{2+} + 2\text{e}^- \to \text{Cu}
Cu
2
+
+
2
e
−
→
Cu
)が起こります。 ダニエル電池は、ボルタ電池で見られた「分極(水素ガスの発生による起電力の急激な低下)」を防ぐ画期的な仕組み(2つの異なる電解液を隔膜で分ける)を取り入れたことで、安定した電力を供給できるようになりました。
学習ポイント
イオン化傾向の大きい亜鉛が負極となり、酸化されて電子を放出する。
電子を放出する反応が酸化(負極)、電子を受け取る反応が還元(正極)である。
半反応式では、電子
e
−
\text{e}^-
e
−
を用いて電荷と原子数のバランスを整えて表記する。
ダニエル電池の仕組みを理解することで、化学エネルギーが電気エネルギーに変換される原理が学べる。
関連知識
イオン化傾向は、金属が水溶液中でどれだけ陽イオンになりやすいかを示す指標です。金属のイオン化列(
Li
>
K
>
Ca
>
Na
>
Mg
>
Al
>
Zn
>
Fe
>
Ni
>
Sn
>
Pb
>
(
H
2
)
>
Cu
>
Hg
>
Ag
>
Pt
>
Au
\text{Li} > \text{K} > \text{Ca} > \text{Na} > \text{Mg} > \text{Al} > \text{Zn} > \text{Fe} > \text{Ni} > \text{Sn} > \text{Pb} > (\text{H}_2) > \text{Cu} > \text{Hg} > \text{Ag} > \text{Pt} > \text{Au}
Li
>
K
>
Ca
>
Na
>
Mg
>
Al
>
Zn
>
Fe
>
Ni
>
Sn
>
Pb
>
(
H
2
)
>
Cu
>
Hg
>
Ag
>
Pt
>
Au
)を覚えることで、異なる2つの金属を組み合わせたときにどちらが負極になるかを予測することができます。 また、現代社会で不可欠なモバイルバッテリーに使用されている「リチウムイオン二次電池」も、最もイオン化傾向の大きい(最も電子を放出しやすい)リチウムを利用することで、小型かつ高電圧、大容量を実現しています。ダニエル電池の基本原理は、最新の電池技術にも脈々と受け継がれています。
出典
文部科学省 高等学校学習指導要領(理科編)
日本化学会化学教育協議会 編『化学・化学基礎』教科書参考資料
参考文献・参考資料
数研出版『改訂版 化学』第2部第3章「物質の変化と平衡・電池」
東京書籍『化学基礎』第3部「物質の変化と酸化還元反応」
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