ロケットが空気のない宇宙空間で加速できる理由は、古典力学の基本法則で完璧に説明できます。まず、ロケットがエンジンから高温・高圧のガスを後方に噴射するとき、ロケットはガスに後ろ向きの力を加えます。このとき、ニュートンの運動の第3法則(作用・反作用の法則)により、ガスからロケットに対して同じ大きさで前向きの力が働きます。これがロケットの推進力(推力)となります。
また、ロケット本体と噴射されたガスを一つの「システム(系)」として捉えると、外部から力が加わらない限り、システム全体の運動量の総和は一定に保たれます(運動量保存の法則)。数式で表すと、静止状態から質量 m のガスを速度 −v で噴射し、残された質量 M のロケットが速度 V になったとき、 MV+m(−v)=0 すなわち MV=mv が成り立ちます。これにより、ガスを高速で噴射するほど、ロケットを効率よく加速できることが分かります。
「周囲の空気を押し出すことで進む」という誤解がよくありますが、空気のない真空でもこの運動量保存と作用・反作用によってロケットは問題なく加速できます。