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ロープの牽引力とベクトルの合力
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16歳
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ある荷物を2本のロープで同時に引っ張っています。ロープAが引く力
F
⃗
1
\vec{F}_1
F
1
の大きさは
5
N
5\, \text{N}
5
N
、ロープBが引く力
F
⃗
2
\vec{F}_2
F
2
の大きさは
3
N
3\, \text{N}
3
N
であり、2本のロープのなす角は
60
∘
60^\circ
6
0
∘
です。このとき、荷物に働く合力
F
⃗
=
F
⃗
1
+
F
⃗
2
\vec{F} = \vec{F}_1 + \vec{F}_2
F
=
F
1
+
F
2
の大きさは何
N
\text{N}
N
になりますか?
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4
N
4\ \text{N}
4
N
7
N
7\ \text{N}
7
N
19
N
\sqrt{19}\ \text{N}
19
N
8
N
8\ \text{N}
8
N
Learning Guide
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詳細解説
物理における「力の合成」は、数学における「ベクトルの加算」そのものです。2つのベクトルを隣り合う辺とする平行四辺形を描いたとき、その対角線の長さが合力の大きさを表します。 幾何学的に解く場合、平行四辺形の隣り合う角の和は
180
∘
180^\circ
18
0
∘
であるため、三角形の1つの内角は
180
∘
−
60
∘
=
120
∘
180^\circ - 60^\circ = 120^\circ
18
0
∘
−
6
0
∘
=
12
0
∘
になります。この三角形に余弦定理を適用すると、次のようになります:
∣
F
⃗
∣
2
=
5
2
+
3
2
−
2
×
5
×
3
×
cos
120
∘
|\vec{F}|^2 = 5^2 + 3^2 - 2 \times 5 \times 3 \times \cos 120^\circ
∣
F
∣
2
=
5
2
+
3
2
−
2
×
5
×
3
×
cos
12
0
∘
cos
120
∘
=
−
1
2
\cos 120^\circ = -\frac{1}{2}
cos
12
0
∘
=
−
2
1
であるため、
∣
F
⃗
∣
2
=
25
+
9
−
30
×
(
−
1
2
)
=
25
+
9
+
15
=
49
|\vec{F}|^2 = 25 + 9 - 30 \times \left(-\frac{1}{2}\right) = 25 + 9 + 15 = 49
∣
F
∣
2
=
25
+
9
−
30
×
(
−
2
1
)
=
25
+
9
+
15
=
49
よって、
49
=
7
N
\sqrt{49} = 7\, \text{N}
49
=
7
N
となります。 代数的にベクトルの内積を用いて展開する場合も、同様に中間項がプラスとなって同じ結果が得られます。 よくある誤解として、ベクトルのなす角
60
∘
60^\circ
6
0
∘
をそのまま余弦定理の公式のマイナス項に代入し、
5
2
+
3
2
−
2
×
5
×
3
×
cos
60
∘
=
19
⇒
19
N
5^2 + 3^2 - 2 \times 5 \times 3 \times \cos 60^\circ = 19 \Rightarrow \sqrt{19}\, \text{N}
5
2
+
3
2
−
2
×
5
×
3
×
cos
6
0
∘
=
19
⇒
19
N
としてしまうミスがあります。図形的な位置関係(ベクトルのなす角と、三角形の内角の違い)を意識することが重要です。
学習ポイント
ベクトルの和の大きさの公式
∣
a
⃗
+
b
⃗
∣
2
=
∣
a
⃗
∣
2
+
∣
b
⃗
∣
2
+
2
∣
a
⃗
∣
∣
b
⃗
∣
cos
θ
|\vec{a} + \vec{b}|^2 = |\vec{a}|^2 + |\vec{b}|^2 + 2|\vec{a}||\vec{b}|\cos\theta
∣
a
+
b
∣
2
=
∣
a
∣
2
+
∣
b
∣
2
+
2∣
a
∣∣
b
∣
cos
θ
の理解と適用
幾何学的な「平行四辺形の法則」と「三角形の余弦定理」の整合性の理解
ベクトルのなす角
θ
\theta
θ
と、余弦定理を適用する際の内角
(
180
∘
−
θ
)
(180^\circ - \theta)
(
18
0
∘
−
θ
)
の違いの認識
物理的な力の合成を数学のベクトル演算として定式化するスキルの習得
関連知識
ベクトルの合成は、物理学における静力学(構造物のつり合い)や動力学だけでなく、ナビゲーション(風や潮流の影響を受ける船の針路計算)や、3Dグラフィックスにおける物体の移動・光の反射計算など、工学・情報科学の多岐にわたる分野で必須となる基礎知識です。
出典
数研出版『改訂版 数学B』、啓林館『物理基礎』
参考文献・参考資料
文部科学省 高等学校学習指導要領(平成30年告示)解説 数学編・理科編
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