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ウラン238で探る地球の年齢と火山岩の年代測定
社会
16歳
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火山岩に含まれる微小な鉱物「ジルコン」結晶を分析したところ、放射性同位体であるウラン238 (
238
U
^{238}\text{U}
238
U
) と、その最終生成物である鉛206 (
206
Pb
^{206}\text{Pb}
206
Pb
) の原子数比が
N
(
238
U
)
:
N
(
206
Pb
)
=
1
:
1
N(^{238}\text{U}) : N(^{206}\text{Pb}) = 1:1
N
(
238
U
)
:
N
(
206
Pb
)
=
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:
1
であることが分かりました。ウラン238の半減期を
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4.5 \times 10^9
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年とし、ジルコンの結晶形成時には鉛206は全く含まれていなかったものとするとき、この火山岩が形成されてから現在までに何年が経過したと考えられますか?
ヒントをみる
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年
Learning Guide
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詳細解説
放射性年代測定の原理は、不安定な原子核(親核種)が一定の確率で崩壊して安定な原子核(娘核種)へと変化する現象に基づいています。この崩壊速度は、温度や圧力などの外部環境の影響を受けず常に一定であるため、地球の歴史を測る極めて信頼性の高い「時計」となります。 半減期(
T
T
T
)とは、親核種の数が元の半分(50%)に減少するのにかかる時間です。本問では、ウラン238と鉛206の比が
1
:
1
1:1
1
:
1
であるため、元々あったウラン238の半分が鉛206に崩壊した状態を指します。これはまさに半減期がちょうど1回分(
1
T
1T
1
T
)経過したことを意味します。したがって、経過時間は
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年(45億年)となります。 もし半減期が2回(
2
T
2T
2
T
)経過すると、親核種は 25%、娘核種は 75% となり、比は
1
:
3
1:3
1
:
3
(経過時間は90億年)となります。 【なぜジルコン結晶が使われるのか?】 問題文で仮定された「形成時に鉛が含まれていなかった」という条件は、現実の科学測定において非常に重要です。火山岩に含まれる鉱物「ジルコン」(
ZrSiO
4
\text{ZrSiO}_4
ZrSiO
4
)は、結晶化する際にウラン(
U
4
+
\text{U}^{4+}
U
4
+
)をその結晶格子に取り込みやすい一方、イオン半径や価数の違いから鉛(
Pb
2
+
\text{Pb}^{2+}
Pb
2
+
)をほとんど排除するという性質を持ちます。このため、ジルコン結晶中の鉛206は、ほぼすべてが結晶形成後にウラン238が崩壊してできたものとみなすことができます。この結晶化学的な特徴こそが、地球規模の正確な年代測定を支えているのです。
学習ポイント
放射性崩壊と半減期(親核種が一定の割合で減少する法則)の数理的理解
親核種と娘核種の比率から、経過した半減期の回数を導き出す思考法
鉱物(ジルコンなど)の結晶化学的性質が、年代測定の前提条件(初期値)を保証する仕組みの理解
地球の年齢(約46億年)を測定するための有力な科学的アプローチとしての認識
関連知識
地質年代の決定には、本問で扱った「絶対年代」と、地層の重なりや化石から決める「相対年代」の2種類があります。ウラン-鉛法のような絶対年代測定は、化石が見つからない極めて古い火山岩の年代決定に特に威力を発揮します。 また、考古学でよく知られる「炭素14法」の半減期は約5730年であり、数万年前までの人類の歴史や遺跡の調査に適しています。一方、ウラン238の半減期は約45億年と非常に長いため、地球の誕生(約46億年前)や、太陽系の起源に迫るための巨大な時間スケールを測るのに適しており、科学者は目的に応じてこれらを使い分けています。
出典
文部科学省「高等学校学習指導要領解説 理科編(地学基礎・地学)」
日本地球惑星科学連合 (JpGU)「地球・惑星科学入門」
国立科学博物館「地球の歴史を調べる:放射性年代測定」
参考文献・参考資料
浜島書店「ニューステージ新地学図表」
東京化学同人「基礎地球科学(第2版)」
Geological Survey of Japan (GSJ)「地質年代尺度と測定技術の進歩」
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